成果主義制度の普及
◆退職前になると退職金にかかる税金が気になりますが、会社に「退職所得の受給に関する申告書」を会社に提出すると退職金から所得税と住民税が源泉徴収されます。ここで注意したいのは住民税です。住民税は前年の所得に対して課税されますが、退職の翌年は前年の収入に対して住民税の支払が必要です。退職の年は住民税は前もって支払っているので、確定申告をして過払い分を取り戻すことができます。
◆一般には退職金を一時金で受取る場合は会社が手続をやってくれる場合が多いですが、退職金を年金式で受取る場合は、自分で税金の管理はやらなければなりません。特に団塊の世代の大量退職で退職一時金の手当てが難しい会社の場合、一時金と年金の併用といったスタイルも多くなるでしょう。年金式で退職金を受取る場合は、毎年の公的年金などの収入と合算して雑所得として所得税と住民税が課税されます。
◆不幸にも従業員や役員が在職中に死亡した場合、死亡退職金を支払いますが、その場合の税務はどうなっているのでしょう?まず、そうした不幸な事例は予想外のことなので生命保険契約でカバーできます。保険料は損金扱いできます。次に遺族が死亡退職金を受取る場合の税務処理は、みなし相続財産として相続税の課税対象となります。また、相続人が受け取る死亡退職金は、相続税法上、法定相続人1人について500万円まで非課税とされます。弔慰金として受け取った場合は、その額が下記の範囲内であれば非課税財産とされ、これを上回った部分が退職金に該当するものとして取り扱われます(相続税法基本通達3-20)。★業務上の死亡の場合 死亡時の普通給与(賞与を除く)の3年分★業務外の死亡の場合 死亡時の普通給与(賞与を除く)の6ヵ月分
◆退職金規定があり、退職金を一時金で支払う制度を維持している企業はまだかなりあると思われますが、今後は一時金で支払うための原資不足が表面化することも考えられます。こうした危険性を防止するために退職金を年金化して、支払う形態も認知されています。例えば確定拠出年金(401k)、確定給付企業年金、中小企業退職金共済制度、生命保険(ハーフタックスプラン)などがあります。いずれも税制上の何らかの優遇措置はありますが、比較検討をして自社に合った制度の導入が必要です。