税の計算方法
◆退職金は退職後の大事な生活資金になるものですから、退職前に税金がいくらかかるかを調べておくのは重要なことです。特に昨今の公的負担の増加を考えるとなおさらです。退職金は大きく分けて一般社員が受取る退職金、役員退職金、死亡退職の場合の退職金と分けられます。それぞれ退職金の性格が違い、そのためかかる税金も違ってきます。
◆この退職金を一時金で受取る場合の税の計算方法は以下の4つのステップで計算します。ただし会社に「退職所得の受給に関する申告書」を提出した場合に限ります。1.退職所得=(退職金-退職所得控除)×1/2 ※退職所得控除の計算方法 勤続20年以下=40万円×勤続年数(退職金が最低80万円までは無税) /勤続20年以超=70万円×(勤続年数-20年)+800万円/2.所得税額=退職所得×所得税率 3.住民税=退職所得×住民税率×0.94.退職手取額=退職金-所得税額-住民税/このように退職金にかかわる税額が決まりますが、実際は会社が税金に関しては天引きして支払ってくれるので自分で手続の必要はありません。
◆不幸にも従業員や役員が在職中に死亡した場合、死亡退職金を支払いますが、その場合の税務はどうなっているのでしょう?まず、そうした不幸な事例は予想外のことなので生命保険契約でカバーできます。保険料は損金扱いできます。次に遺族が死亡退職金を受取る場合の税務処理は、みなし相続財産として相続税の課税対象となります。また、相続人が受け取る死亡退職金は、相続税法上、法定相続人1人について500万円まで非課税とされます。弔慰金として受け取った場合は、その額が下記の範囲内であれば非課税財産とされ、これを上回った部分が退職金に該当するものとして取り扱われます(相続税法基本通達3-20)。★業務上の死亡の場合 死亡時の普通給与(賞与を除く)の3年分★業務外の死亡の場合 死亡時の普通給与(賞与を除く)の6ヵ月分
◆退職金を分割払いするのが年金です。厚生年金や国民年金などの公的年金と区別するために民間の年金は企業年金と呼ばれています。今までは企業が金融機関に委託したり独自に年金資金を運用してきましたが、運用実績が思わしくなく赤字を企業が補填してきました。しかし、それも限界に達し国に代行返上を願い出る企業が続出しています。こうしたことを背景に退職金制度、特に企業年金制度はさまざまな形に変化をしています。年金制度の変更は将来、年金という形で支払われる退職金の税金も変わってこざるをえません。したがって、今から老後の生活設計をきちんと立てておく必要があります。