老後の生活設計
◆退職金にかかる税金は所得税と住民税です。勤務期間などを記載した「退職所得の受給に関する申告書」を会社に提出すると、給与とは別に所得税と住民税が源泉徴収されます。もし、「退職所得の受給に関する申告書」の説明や提出が無い場合は20%も源泉徴収されてしまいます。この場合はあとから確定申告すれば取り戻すことはできますが、しないと退職金の20%の税金を納めることになりますので注意が必要です。勤続年数と退職金の額によっては所得税がゼロの場合もあります。
◆この退職金を一時金で受取る場合の税の計算方法は以下の4つのステップで計算します。ただし会社に「退職所得の受給に関する申告書」を提出した場合に限ります。1.退職所得=(退職金-退職所得控除)×1/2 ※退職所得控除の計算方法 勤続20年以下=40万円×勤続年数(退職金が最低80万円までは無税) /勤続20年以超=70万円×(勤続年数-20年)+800万円/2.所得税額=退職所得×所得税率 3.住民税=退職所得×住民税率×0.94.退職手取額=退職金-所得税額-住民税/このように退職金にかかわる税額が決まりますが、実際は会社が税金に関しては天引きして支払ってくれるので自分で手続の必要はありません。
◆団塊の世代の大量退職でショックを受けるのは労働人口の減少だけではありません。退職に伴う退職金の手当てなどはその際たるものです。実際に何年も前からこの大量退職に備えてさまざまな準備を企業はしてきました。また、退職に伴い退職者の可処分所得が確実に減少するわけですから、自分の残された人生のデザインを今からでも遅くはないので計画しましょう。団塊世代の退職金を当てにした金融業界を筆頭とする様々なキャンペーンが展開されていますが、ここはじっくりと退職金や税金などの知識を駆使して悔いの無い人生を送りたいものです。
◆成果主義制度の普及ととももに年功序列型の組織が崩壊し、企業は短期的な業績を求めるようになりました。これまでの退職金制度は永年勤続した人を優遇する体系になっていましたが、時代の背景が変わってきたため短期的インセンティブの手段として将来の退職金の前払ということも行われるようになってきました。これにより退職金はなくなり、退職金にかかる税金の優遇措置はできなくなります。こうした制度が適用される企業に勤める方は、将来の生活設計を自分で計画する必要があります。